オランダ坂を上った階段状の狭い敷地、急傾斜地を上下2段に造成し密集するように建つ7棟の洋風住宅群。1890年代頃に建築されたこれらの木造洋館は、内外とも意匠や仕上げが質素で、構造材料が各棟がほぼ同一であることから、社宅や賃貸住宅として計画的に建設されたと推定されます。
このような用途の住宅遺構群が残っていることは、全国的に類例がなく、ここでしか見ることができない景観です。
現在は6棟が活用され、東山手地区町並み保存センター、古写真・埋蔵資料館では、写真や映像等で居留地時代の様子が紹介されています。ワールドフーズレストラン東山手「地球館」は、国籍を問わず多くの人が利用できる、国際交流の拠点となっています。
【文化財情報】
この7棟の洋館群は、明治20年代後半(1897年前後)頃にまとめて建設されました。
東山手の最下部の西向きの急斜面地を上下2段に分けて造成されており、狭い土地に7棟もの建物が建っているため、居留地(きょりゅうち)内の他の宅地に比べて建物が密集しています。
7棟の建物の共通点は全般的に多く、中でも、内側・外側ともに質素に作られており、欄間(らんま)などに中国風の意匠が見られるなど擬洋風建築(ぎようふうけんちく)であること、構造材料が各棟ほぼ同一であること、特に上段2棟は平面・立面ともに構造がよく似ていることが特徴です。これらのことから、社宅または賃貸住宅棟として計画的に建設されたことが推定できます。
このような用途の住宅建物が一箇所に集まって残存することは全国的に類例がなく、また、東山手の景観上、特殊で貴重なものです。