1660年に黄檗木庵(おうばくもくあん)の弟子・鉄巌(てつがん)によって禅堂が建てられ、伝説では平安時代に空海が瀧の崖に観音の梵字(ぼんじ)を書いたのが、滝の観音の最初と言われています。
1667年(寛文7年)に 中国の富商許登授によって本堂が寄進され、本尊の魚籃(ぎょらん)観音像も中国から彼が寄進したものです。この地を愛し信仰していた領主・諫早茂照が一帯の山林を寺に寄進しました。庫裡の背後には一条の滝があり、随所に異国風な石像が配置され、古来文人墨客が杖を引いた名勝地です。
1982年(昭和57年)7月の長崎大水害で崖くずれや石橋の流失等の被害を被りましたが、関係者による復旧への努力で、5年後に復元されました。
木立に包まれた静寂の中にここちよい滝の音が日常の喧騒をしばし忘れさせてくれます。