オランダ坂の上に建つクリーム色のオシャレな洋館、東山手十二番館は1868年に建設されたもので、東山手地区では現存する最古の遺構。外国人居留地を代表する洋風建築で、1998年国の重要文化財に指定されています。
当初はロシア領事館が置かれていましたが、その後アメリカ領事館やメソジスト派(婦人外国伝道協会)の宣教師などの住宅として使われました。長崎港の眺望を重視した幅広いベランダや正面中央の幅の広い廊下、ゆったりとした間取りの3つの部屋などに領事館当時の名残りを見ることができます。
1941年に学校法人活水学院に譲渡され、教室としても使われましたが、1976年に建物は長崎市に寄贈され、2005年「旧居留地私学歴史資料館」がオープン。私学とはキリスト教団体が異教徒の多い国に布教の目的で設立した学校(ミッションスクール)のことで、明治時代東山手地区には数多くのミッションスクールが建てられました。
資料館ではそのミッションスクールの歴史が紹介されているほか、宣教師が使用していた家具、食器棚などが展示されています。ベンチが多く設置されていますので、休憩しながらゆっくり洋館の雰囲気を楽しむのがオススメです。