知覧武家屋敷庭園に現在残る武家屋敷群は、佐多氏十八代島津久峯(1732〜1772)の時代に造られたものと考えられています。この地区は石垣で屋敷が区切られており、沖縄に見られる石敢當(魔よけの石碑)や屋敷入口には屋敷内が見えないようにするための屏風岩が配置されています。知覧は江戸時代に琉球貿易の拠点として栄えていたことから、武家屋敷も琉球の影響を受けている要素が多く見られます。建物や庭園のデザインには、琉球文化の要素や美意識が取り入れられていることが特徴です。また、知覧武家屋敷庭園は国の「重要伝統的建造物群保存地区」に指定されており、その美しさと歴史的な価値が認められています。一般公開されている7つの庭園は国の「名勝」に指定されており、訪れる人々に伝統的な庭園美を楽しんでもらうことができます!
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