関東地方の内陸に位置する群馬県。県の半分以上を山岳地帯が占める、自然豊かな都道府県です。また日本三大名泉の一つである草津温泉があるのも群馬県です。
本記事では、これから群馬県へ観光を計画されている方に向けておすすめの観光モデルコースを紹介します。1日目は高崎周辺、2日目は草津温泉周辺を楽しむプランです。また草津温泉のおすすめ宿も紹介するので、宿選びで悩まれている方はぜひ参考にしてみてください。
目次
群馬県ってどこにあるの？
はじめに群馬県がどこにあるかについて解説します。群馬県は関東平野の西北部に位置し、埼玉県や長野県に囲まれた内陸の都道府県です。県庁所在地は前橋市に置かれていますが、鉄道の路線網の発達などにより高崎市のほうが商業施設などが充実しています。
周囲を山々に囲まれた県であるため、榛名山や吹割の滝、伊香保温泉や草津温泉など自然を生かした観光スポットが多いのも特徴の一つです。
群馬県へのアクセス方法は？
次に群馬県へのアクセス方法について解説します。東京駅から高崎駅までは新幹線を利用すると約46分〜55分と1時間かからずにアクセスをすることができます。人気の観光地である草津温泉までは、高崎駅から車で約1時間30分、電車を利用すると2時間〜2時間30分程度でアクセス可能です。現地での効率的な観光を考えると、都内から高崎駅までは電車、そこからはレンタカーを利用して移動をするのがおすすめです。
群馬県には空港がないため、首都圏以外から訪れる場合は東京の羽田空港、もしくは千葉県の成田空港から都内を経由してアクセスするのが一般的です。
観光1日目のおすすめモデルコース
ここからは、実際に群馬観光を楽しむ際のおすすめモデルコースを紹介します。今回は高崎駅を起点に、草津方面を回るコースを作成しました。
明太子のテーマパーク「めんたいパーク群馬」を楽しむ
群馬観光はじめのスポットは、高崎駅から車で約20分程度の場所にある「めんたいパーク群馬」です。明太子の老舗かねふくが運営する、明太子専門テーマパークです。
館内では、明太子を製造する工場のライン見学、インスタ映えする写真が撮れるフォトスポット、子どもたちが遊べる屋内施設が用意されています。フードコートでは、明太子入のおにぎりやご飯の上に大量の明太子が乗った「鬼盛！めんたい丼」などのオリジナルメニューを楽しむことができます。
また明太子をお土産として購入できる「できたて明太子ショップ」では、生の明太子以外にもふりかけやお煎餅といった加工品の取り扱いも行われています。時間帯によっては、明太子の試食が無料で実施されています。
めんたいパーク群馬
住所：群馬県甘楽郡甘楽町金井676-2
無料の試食が人気！「こんにゃくパーク」を楽しむ
めんたいパークに続き、群馬県で人気のもう一つのグルメスポット「こんにゃくパーク」へ向かいます。めんたいパークからは車で10分ほどの場所に位置しています。
こんにゃくパークはその名の通り、こんにゃくをテーマとした施設で製造工程の見学、こんにゃくの手作り体験、ミニ観覧車や足湯体験までもができる大人から子供まで楽しめるスポットです。
主婦の方に人気なのが500円（税別）で参加できる「こんにゃく詰め放題」です。袋からこぼれたり、袋が破けなければどんなに持ち帰ってもOK。限界までチャレンジをしてみてください。
またこちらの施設で絶対に外すことができないのが「こんにゃくバイキング」です。こんにゃくを様々な調理方法でアレンジを行い、美味しい料理として提供しています。これがこんにゃく！？と疑ってしまうような、工夫を凝らしたメニューばかりです。驚くべきことに、こちらのバイキングは無料で参加可能です。土日は混雑が予想されるため、時間には余裕を持って訪れるようにしてください。
こんにゃくパーク
住所：群馬県甘楽郡甘楽町小幡204-1
世界遺産「富岡製糸場」で歴史を学ぶ
お腹を満たしたあとは、明治に5年建設された日本で最初の官営模範製糸場の「富岡製糸場」へ足を伸ばします。こんにゃくパークからは、車で10分ほどでアクセス可能です。
富岡製糸場は日本の近代化に貢献するため、生糸の品質改善・生産向上を目的として洋式の繰糸器械を備えた官営の模範工場としてスタートしました。第2次世界大戦後以降は、日本の製糸業の衰退とともに1987年に閉業。その後も建物などは当時のままに保存が行われ、日本の近代化を支えた貴重な遺産として2014年には世界文化遺産への登録が行われました。
現在は観光施設として開放されており、自動繰糸機や東置繭所など施設内を歩きながら見学をすることができます。富岡製糸場の近くにある、あさや呉服店では工女たちが当時来ていた着物を再現した「工女風着物」のレンタルサービスを行っています。レトロな雰囲気漂う衣装を着て、工場内で写真撮影をするのも若い人たちを中心に人気を集めています。
富岡製糸場
住所：群馬県富岡市富岡1-1
迫力の動物を観察「群馬サファリパーク」
世界遺産の観光の後は、大迫力の動物たちと出会える「群馬サファリパーク」を目指します。富岡製糸場からは、15分程度でアクセス可能です。
群馬サファリパークは、アフリカゾーン、アメリカゾーンなど園内を8つのエリアに分け合計100種類、1,000頭羽以上の動物たちを飼育しています。チーターやシマウマ、ライオンなどの大型動物からヨツユビハリネズミやカピパラなどの愛らしい小動物も見どころのポイントです。
施設内を回る手段がいくつも用意されているのも群馬サファリパークの魅力の一つです。自分のマイカーで施設内を観光する他には、草食動物やライオンに餌やり体験ができる「エサやりバス」、プロのドライバーが運転するオフロードカーで周る「プライベートツアー」などが選択可能です。またナイトサファリや夕暮れサファリなど期間限定のイベントも開催されているため、最新の情報は公式サイトも合わせてご確認をお願いします。
群馬サファリパーク
住所：群馬県富岡市岡本１
草津温泉に来たら外せない人気観光スポット「草津温泉湯畑」
群馬市内を離れ次に向かうのは草津温泉です。群馬サファリパークからは、車で約1時間45分でアクセスすることができます。
草津温泉街の中心に位置し、草津温泉のシンボル的存在になっているのが「草津温泉湯畑」です。毎分約4,000リットル以上の温泉が湧き出ており、湯けむりが立ち上る様子は温泉地に来たことを肌で感じることができるスポットです。
湯畑の周りは散策できる通路が設置されており、温泉が湧き出る様子を間近で見ることができます。日中の景色はもちろん、夜になるとライトアップが行われ湯けむりの上がる幻想的な景色をお楽しみいただけます。
気温が下がる冬の季節は湯けむりをよりはっきりと見ることができるため、夏場とは違う力強い自然の息吹を感じてみてください。
湯畑周辺には無料で楽しむことのできる足湯や温泉まんじゅうなど食べ歩きのできるお店も充実。浴衣を着ながら、温泉街を巡るのもおすすめです。
草津温泉湯畑
住所：群馬県吾妻郡草津町草津401
草津温泉でおすすめしたいお宿3選
次に、草津温泉街でおすすめの宿を3つ紹介します。草津には近代的なリゾートホテルから老舗の旅館など様々なタイプの宿泊施設が並びます。湯畑近くにある温泉宿は人気が高いため、宿泊を希望する場合は早めの予約がおすすめです。
草津温泉 ホテルヴィレッジ
湯畑から徒歩15分の場所に位置し、ホテル内でプールを楽しむことのできる施設が「草津温泉 ホテルヴィレッジ」です。
こちらのホテルには家族や友人と一緒に遊べる、ボーリング、ビリヤード、卓球などの設備、屋外にはアーチェリー やゴルフ、テニスコートも用意されています。森に囲まれたリラクゼーション施設のテルメテルメには、屋内プール、屋外プール、幼児用のプールが完備され1日中ホテル内で滞在を楽しむことも可能です。
温泉・サウナゾーンでは、打たせ湯、寝湯、サウナなど様々な設備を用意しリラックスした時間を過ごすことができます。
客室に関しては、シャトー館、タワー館、ウィング館の3棟で構成。洋室、和洋室、メゾネットなど様々なタイプのお部屋を用意しています。おすすめは、タワー館にある10部屋限定のメゾネットタイプのお部屋です。最大5名までが宿泊可能で、洋室タイプ8部屋、和洋室タイプ2部屋を用意しています。窓からは、自然豊かな森の景色を一望できお部屋からの眺望もお楽しみいただけます。
草津温泉 ホテルヴィレッジ
住所：群馬県吾妻郡草津町草津618番地
草津温泉 奈良屋
湯畑から徒歩1分と草津温泉街の中心に位置するホテルが「草津温泉 奈良屋」です。明治10年に創業した歴史ある旅館で、館内が全て畳敷きの和の雰囲気漂う落ち着いた空間が人気を集めています。
客室は泉游亭、コンフォートフロア、標準客室の3カテゴリーを用意。泉游亭は最高ランクのカテゴリーで客室から湯畑を臨む半露天風呂付のお部屋などが用意されています。おすすめは、コンフォートフロア・デラックスのお部屋。45平米のゆとりある広さで、畳の和の要素と使い勝手の良いツインベットが設置された、和洋どちらの雰囲気もお楽しみいただけます。シャワーブースやトイレもゆったりとした広さで快適に利用ができます。
大浴場は草津でも質の高いと言われる「白旗」の湯を使用。施設内にある2つの浴槽で適温に調整し大浴場へ供給しています。歴史を感じさせる木のぬくもりあふれる露天風呂と内湯をお楽しみください。お湯は、24時間源泉掛け流しで新鮮そのものです。
草津温泉 奈良屋
住所：群馬県吾妻郡草津町草津396
草津温泉 老舗旅館 ての字屋
同じく湯畑から徒歩1分の場所に位置するのが「草津温泉 老舗旅館 ての字屋」です。木造三階建のせがい出し梁の建物が特徴的で、日本温泉遺産に認定されている料亭のような風格を感じることのできる、老舗の温泉宿です。
客室は畳張りの和の雰囲気漂う落ち着いた空間。縁側があるお部屋では、客室にいながら緑豊かな自然の匂いや景色をお楽しみいただけます。またアールデコ調の雰囲気のての字屋別邸では、ワンフロアに1部屋だけのスイートルームを用意。客室には硬さの異なるベッドや天然温泉が楽しめる露天風呂も用意されています。プライベートな空間で、ゆっくりとした時間を過ごしたい方におすすめのお部屋です。
またお食事に関しては茶懐石をイメージした旬の食材を利用した、気品高いメニューを提供。味だけでなく、器や料理の見た目にもこだわった料理をお召し上がりいただけます。
草津温泉 老舗旅館 ての字屋
住所：群馬県吾妻郡草津町草津360
観光2日目のおすすめモデルコース
ここからは観光2日目のモデルコースを紹介します。2日目は草津温泉周辺で楽しめるスポットを巡ります。
「熱乃湯」で草津伝統の湯もみショーを鑑賞
観光2日目の最初に訪れるのは草津温泉にきたら外すことのできない観光スポット熱の湯で「湯もみショー」を鑑賞しましょう。
湯もみとは江戸時代から伝わる伝統的な習慣の一つで、180センチ以上の板を使ってお湯を混ぜることで湧き出た温泉の効能を薄めることなく適温にする手法です。熱乃湯ではこの伝統的な湯もみをショーとして行っており、観光客でも気軽に草津の歴史に触れることができます。
湯もみショーはオープニングムービーの鑑賞、草津節の踊りに始まり、湯もみの実演に移ります。終盤では歌に合わせて踊りながら頭上いっぱいまでお湯が舞い上がる迫力の光景を目の当たりにすることができます。温泉と踊り子たちのの熱気を肌で感じてみてください。
熱乃湯
住所：群馬県吾妻郡草津町草津414
爬虫類の種類は日本一！「草津熱帯圏」
湯もみショーを楽しんだあとは爬虫類の飼育数が日本一を誇る、「草津熱帯圏」へ向かいましょう。熱乃湯からは、徒歩10分ほどでアクセスをすることができます。
草津熱帯圏は高さ15メートルの大きなドームの中で、カピパラやワニ、お猿さんなどの多種多様な生物を飼育している施設です。ドーム内は変則的な階層構造をしており、地下1階、地上2階で構成されています。
また園内では巨大な蛇と一緒に写真を撮ることのできる体験メニューも人気を集めています。撮影できる蛇は日によって変わるため、どんな蛇と写真が撮れるかは当日のお楽しみです。
冬季には運が良ければカピパラさん達がお湯に浸かる様子を眺めることも可能です。
草津熱帯圏
住所：群馬県吾妻郡草津町草津286
温泉が湧き出る公園！「西の河原公園」を散策
草津熱帯圏を楽しんだあとは自然を感じることのできる人気のスポット「西の河原公園」を散策します。草津熱帯圏からは、徒歩15分でアクセス可能です。
西の河原公園は毎分15,000リットルの温泉が湧き出し、川のように流れている光景を見ることができる温泉地ならではのスポットです。上流には温泉の湯けむりが上がるエリア、下流では川遊びができるスポットなど小さなお子様と一緒に訪れても楽しめる公園です。散策路もしっかりと整備されているため、他では見ることのできない温泉と木々などが融合した独特の景色をお楽しみください。
また園内には、砂を持って自宅などに撒くとご利益があると言われている「草津穴守稲荷神社」や、公園内に流れる温泉に入ることのできる「河原露天風呂」もあります。バスタオルの販売も行われているため、手ぶらで訪れても利用ができるのは嬉しいポイントです。
西の河原公園
住所：群馬県吾妻郡草津町草津
見どころ満載の群馬県を満喫しよう！
群馬県を1泊2日で楽しむおすすめの観光モデルコースを紹介しました。群馬県には無料で楽しむことのできるスポットや、歴史ある温泉街など魅力あふれるスポットが多数あることがわかりました。
特に草津の湯もみは群馬県でしか見ることのできない貴重なスポットです。草津温泉に来たら宿泊と合わせて楽しんでみてください。
関東近郊からであれば土日の1泊2日でも十分に楽しむことのができるため、次のお休みはぜひ群馬旅行を計画してみてください。
元旅行会社勤務のトラベルライターです。プロならではの視点で全国各地の魅力やおすすめスポットを紹介しています。 国内・海外問わず旅行が大好きで、世界遺産やローカルフード巡りを楽しんでいます。旅行系の記事執筆を得意としております。
