どこまでも続くような壮大な景色が魅力の砂丘や日本を代表するアニメ作家を排出している街として有名なのが「鳥取県」です。日本海に面する山陰地方に属し、新鮮な海の幸が取れる港町としても有名です。
本記事では1泊2日で鳥取観光を楽しむ際のモデルコースを紹介します。鳥取市内のおすすめホテルも合わせて紹介するので、宿選びで悩まれている方も参考にしてください。
鳥取県へのアクセス方法について
鳥取県にはJR鳥取駅、鳥取空港 (鳥取砂丘コナン空港)と米子空港(米子鬼太郎空港)の3つの玄関口があります。今回のモデルコースでは鳥取市内→米子方面へ移動するルートのため、JR鳥取駅と鳥取空港を玄関口として利用する場合のアクセス方法について解説します。JR鳥取駅と鳥取空港は車で20分ほど離れた場所にありますが、どちらも観光には便利な場所に位置しています。
JRを利用してアクセスをする場合
JRを利用して鳥取県へアクセスをする際の所要時間は以下のとおりです。
東京からであれば、東京駅から姫路駅までは新幹線、姫路駅で乗り換えを行い鳥取駅までは特急列車を利用して向かいます。乗車時間は約5時間程度です。
大阪からであれば、乗換なしでアクセスのできる特急列車が運行しているため約2時間30分です。早朝に出発をすれば、日帰りでも往復可能です。
乗車時間 | 乗り換え場所 | |
東京駅から | 約5時間00分 | 姫路駅 |
名古屋から | 約3時間25分 | 岡山駅 |
大阪から | 約2時間30分 | – |
福岡から | 約3時間40分 | 岡山駅 |
飛行機を利用してアクセスをする場合
次に飛行機でアクセスをする方法について解説します。飛行機を利用する場合は、鳥取市湖山町にある鳥取空港(通称:鳥取砂丘コナン空港)を利用します。
東京・羽田空港からANA便が運行を行っており約50分程度でアクセスをすることができます。1日5本程度のフライトが運行しているため、乗継便を利用すれば日本各地から鳥取へ行くことができます。
空港内はアニメキャラクターのコナンが描かれたイラストやシンボルオブジェが置かれ、記念撮影スポットにもおすすめの空港です。
1日目のおすすめ観光モデルコース(鳥取市内編)
鳥取に到着をした1日目は鳥取市内を中心に観光を楽しみます。市バスを使っての移動も可能ですが、1泊2日の限られた時間であれば、効率的に観光地を回るためにもレンタカーの利用がおすすめです。
鳥取の絶景「鳥取砂丘」でラクダに乗ろう
はじめに、鳥取県観光といえば絶体に外すことのできない名所「鳥取砂丘」に向かいます。鳥取砂丘へは、鳥取空港・鳥取駅から共に車で15分ほどでアクセス可能です。
鳥取砂丘は山陰海岸国立公園の一部に指定されており南北2.4 km、東西16 kmにも及ぶ広大な海岸砂丘です。高さ47メートルの砂丘「馬の背」、砂丘の向こうに広がる日本海の絶景と景色は抜群です。日中の時間はもちろん、夕暮れ時には日本海に沈む夕日が砂丘を照らし幻想的な光景を作り出します。
砂丘ではサンドボードやセグウェイ、パラグライダーといったアクティビティーも充実。ラクダの背中に乗って、砂丘の上をお散歩することもできます。ラクダの背中に乗る体験は、アラブなどの中東地域まで行かなくとも、アラビアンナイトの世界をイメージする貴重な体験として人気を集めています。
鳥取砂丘
住所:鳥取県鳥取市福部町湯山2164-971
昼食は「鳥取砂丘会館」で日本海の海鮮料理を楽しむ
砂丘観光を終えたら、砂丘の目の前にある大型ドライブイン「鳥取砂丘会館」で昼食です。砂丘会館は150台が収容できる駐車場を完備し、砂丘観光の拠点としても利用ができる施設です。
施設内には250人が収容できる大型のレストランを併設。鳥取の食材を利用した海鮮丼や砂丘をイメージしたソフトクリームなどの軽食をお楽しみいただけます。また、4名以上で3日前までに予約をすれば15種類以上から選ぶことのできる、本格的な御膳メニューを注文することも可能です。
施設内には飲食店の他に、鳥取の名産品や土産物を販売する売店もあるため食事の後に合わせて立ち寄ってみてください。
鳥取砂丘会館
住所:鳥取県鳥取市福部町湯山2164
砂の芸術に触れる!「鳥取砂丘 砂の美術館」
鳥取砂丘会館をあとにし、次に向かうのは徒歩5分ほどの距離に位置する「鳥取砂丘 砂の美術館」です。
鳥取砂丘 砂の美術館は精巧に作られた砂像が並ぶ美術館で、世界各地の建築物や有名人を再現した作品を見ることができます。展示作品は定期的に入れ替えが行われ、その都度テーマに合った新しい作品が並びます。
2006年からは「砂で世界旅行」をコンセプトとし、エジプト編、南アジア編などの開催が行われています。
砂の美術館はテーマごとの開期が終わるとすべて取り壊しが行われ、二度と同じ作品を見ることはできません。鳥取に訪れたら、今しか見れない貴重な作品を思う存分お楽しみください。館内は商用目的以外であれば自由に撮影もできるため、カメラやスマートフォンはお忘れなく。
鳥取砂丘 砂の美術館
住所:鳥取県鳥取市福部町湯山2083-17
鳥取土産を購入するなら「鳥取港海鮮市場かろいち」へ
砂の美術館をあとにし、次に向かう場所は車で15分ほどでアクセスできる「鳥取港海鮮市場かろいち」です。
鳥取港から徒歩2分の場所で営業している市場で、日本海で採れた新鮮な魚介類や魚介類を使った干物や加工品を販売しています。店頭に並ぶ商品は季節によって様々。春はとろはた、夏はイカ、冬は松葉ガニが旬を迎えます。
スーパーで買うよりも安く手に入る商品も多いため、友人や家族、自分自身へのお土産を見つけてみてください。また、市場料理 賀露幸などの飲食店も市場内で営業しています。持って変えるのが難しい生物はこの場でぜひご賞味ください。
鳥取港海鮮市場かろいち
住所:鳥取県鳥取市賀露町西3丁目27-1
草花が作り出す景色を楽しむ「湖山池ナチュラルガーデン」を散策
次は、湖山池の岸辺にある「湖山池ナチュラルガーデン」へ向かいましょう。鳥取港海鮮市場からは鳥取大学前駅を超えて車で8分ほどでアクセスできます。
湖山池ナチュラルガーデンはガーデンデザイナーであるイギリス人、バークシャー州生まれのポール・スミザー氏が3年かけて制作した庭園です。ガーデン内に生える野草の9割が鳥取県産という世界的に見ても貴重なガーデンで、「とっとり晴れやか庭園」とも言われています。
敷地内には約200種類の植物が生育しており、季節の変化に応じておこる草花のライフサイクルを1年をかけて見ることができます。春夏秋冬いつ訪れても違った景色が楽しめるため、何度訪れても飽きのこないスポットです。
湖山池ナチュラルガーデン
住所: 鳥取県鳥取市湖山町南3丁目
一度ホテルへ向かいチェックイン!おすすめホテル3選
観光が一段落したら、一度荷物を置きにホテルへ向かいましょう。鳥取市にはJRの鳥取駅周辺にビジネスホテルや旅館など宿泊施設が充実しています。
本記事ではその中から、おすすめのお宿を3つ紹介します。
鳥取駅から徒歩3分「ホテルニューオータニ鳥取」
「ホテルニューオータニ鳥取」は東京や大阪など、全国にホテルを展開しているニューオータニホテルズに属するホテルの一つです。
客室は11カテゴリー総計135室を完備。ベーシックなツインやダブルのお部屋の他に、落ち着きと高級感、快適性を追求したリニューアルツインやリニューアルダブルと呼ばれるタイプも用意されています。
2019年5月に改装が行われたリニューアルツインのお部屋は、広さが22~25平米、ベッドの他に作業用の机とベット脇にはコーヒーなどが楽しめる2人がけの椅子とテーブルが用意されています。
ホテル館内にはレストランとバーの合計4店舗が併設。1日を通して本格的な洋食や中華料理をお楽しみいただけます。ホテル最上階の13階には鳥取市内の景色を一望しながら食事のできる鉄板焼きレストラン「ベルビュー」が営業しています。鳥取県の食材を生かした最高の料理をお楽しみください。
ホテルニューオータニ鳥取
住所:鳥取県鳥取市今町2丁目153
天然温泉が楽しめる「観水庭こぜにや」
鳥取市内で天然温泉が楽しめる数少ない宿として人気なのが、鳥取駅から徒歩10分の場所にある「観水庭こぜにや」です。
大浴場には、岩風呂、檜造りのお風呂など落ち着いた雰囲気の中でお湯を楽しめる浴槽が6つ用意されています。もちろん露天風呂もあるので、開放的な気分も味わえます。使われている温泉は敷地内から湧き出た56度の源泉、美肌作用、冷え性、肩こり、腰痛に効果があると言われています。大浴場の他には、趣の異なる2つの貸切風呂も用意しています。
客室は、和室・洋室・特別室などを用意し、最大で6名までが泊まれるお部屋も用意されています。素泊まり、朝食付き、朝夕の2食付きなど様々な宿泊プランが用意されているため、ニーズに合わせて選ぶことができるのも嬉しいポイントです。
観水庭こぜにや
住所:鳥取県鳥取市永楽温泉町651
シンプルでリズナブルな客室が魅力!「鳥取ワシントンホテルプラザ」
観光で1日外に出ているので、最低限の設備が整ったリーズナブルなホテルを探している方におすすめなのが「鳥取ワシントンホテルプラザ」です。JR鳥取駅から徒歩2分の便利な場所に位置しています。
客室は使いやすさを重視したシンプルなデザインで、シングル・ツイン・デラックスの合計3タイプ・163室を用意。ベッド・ユニットバス・冷蔵庫など必要な設備はすべて完備されています。また高速Wifiや加湿空気清浄機も完備されているため、快適な滞在が可能です。
こちらのホテルのもう1つのおすすめポイントは「朝食」です。朝からエネルギーが湧くように、和・洋さまざまなメニューをバイキング形式で楽しむことができます。鳥取にあるホテルらしく、高級魚である「のどぐろ」の開き干し、当地グルメの「ホルモン焼きそば」、名柄鶏「大山どり」の筑前煮なども味わうことができます。宿泊代金に朝食が含まれていない場合は、大人1,350円(税込)、小学生650円(税込)で利用可能です。
鳥取ワシントンホテルプラザ
住所:鳥取県鳥取市東品治町102
夕食は鳥取名物「松葉ガニ」を堪能しよう
ホテルで少し休憩をしたあとは、夕食を食べにJR鳥取駅周を散策します。おすすめは鳥取を代表する味覚の一つである「松葉ガニ」です。松葉ガニとは、山陰地方で取れた雄のズワイガニを指します。ズワイガニは採れる場所により名前が異なり、福井県産のものは「越前ガニ」と呼ばれています。
鳥取市内には松葉ガニを扱うお店がいくつもありますが、鳥取駅周辺で評価の高いお店はミシュランガイドにも掲載されている「かに吉」です。和の雰囲気漂う落ち着いた店内で、鍋や焼きなど様々な手法で調理された美味しい松葉ガニを堪能することができます。いろいろなものを少量ずつ食べたい方は、予算に合わせたコースを利用するのもおすすめです。
かに吉/なつ吉
住所:鳥取県鳥取市末広温泉町271 2F
2日目のおすすめ観光モデルコース(米子・境港編)
2日目は鳥取市内を離れ、米子・境港方面の観光を楽しみます。鳥取市内からは山陰自動車道を利用して、米子駅までは約1時間30分、境港駅までは約2時間程度でアクセスをすることができます。
飛行機で鳥取県へ訪れている場合は、米子鬼太郎空港から羽田空港へANAが運行を行っているため、鳥取市内に戻らなくても帰路に着くことができます。効率の良い観光をするためにも、2つの空港を利用することを念頭に置いて飛行機の予約を行うようにするがのおすすめです。米子鬼太郎空港はJR境港駅から車で10分程度の場所に位置しています。
可愛い動物に出会える「大山トム・ソーヤ牧場」へ
2日目最初の観光ポットは、米子東ICから車で4分。かわいい動物たちと出会える「大山トム・ソーヤ牧場」を訪問します。
大山トム・ソーヤ牧場は犬やカピパラ、アルパカと触れ合うことのできる体験型の施設です。カピバラ広場では2匹のカピバラが愛らしい姿で観光客をお出迎え。歩き回る様子やお湯に浸かる様子を見ることができるだけでなく、触れ合いタイムでは餌やりの体験も可能です。ポニーがいるエリアでは、背中の上に乗ることのができる乗馬体験も実施中。大人しい性格のため、小さなお子様でも楽しめる人気の体験の一つです。写真撮影の時間もあるため、記念になる1枚を残しましょう。
また2日前までの予約で、炭焼きバーベキューを楽しめるエリアも用意されています。食材やコンロ、炭などはすべて用意されているため旅行中でも楽しめるのが嬉しいポイント。大自然の中で、美味しいお肉を楽しみましょう!
大山トム・ソーヤ牧場
住所:鳥取県米子市岡成622-2
米子市内を一望できる「米子城跡」を散策
次は米子市内中心部の中海の近くにある「米子城跡」に向かいます。大山トム・ソーヤ牧場からは、車で20分程度でアクセス可能です。
米子城は山陰地方で初めて作られた近世初期の城郭です。18万石の領主中村一忠により、1602年頃に完成したと言われています。江戸時代には米子藩の藩庁として利用されていましたが、明治維新の後に取り壊しが行われ、その後は石垣などのみが残り国史跡として指定されています。
米子城は元々小高い丘の上に建てられていたため、現在は市内を一望できるスポットとして人気を集めています。歴史を感じさせる石垣や周囲の木々も景色に華を添えています。夕暮れ時にはサンセットを見ることのできる場所としてもカップルなどから人気のため、長期滞在であれば午前と夕刻の2回訪れると違った景色を楽しめておすすめです。
米子城跡
住所:鳥取県米子市久米町
日本一低いタワー「夢みなとタワー」を楽しむ
次は境港市方面に向かう途中にある、「夢みなとタワー」を訪れます。米子城跡からは、車で25分程度、境夢みなとターミナルの真横に位置するスポットです。
夢みなとタワーは高さ43メートル、展望室からは360度に渡って日本海や市内の景色を一望することができます。天気が良ければテレビCMに登場し話題となった高さ45メートルの「べた踏み坂(正式名称:江島大橋)」や、中国地方最高峰の大山を見ることができます。高さ自体は日本一の低さですが、景色は十分に楽しめるおすすめのスポットです。
その他には4階には景色を楽しみながら食事が楽しめる喫茶スペース、レンタサイクルやお土産を購入できる「夢みなとタワーショッピングモール」も併設されています。
展望室のみ入館料が必要で高校生以上は300円、小・中学生は150円です。
夢みなとタワー
住所:鳥取県境港市竹内団地255-3
妖怪のブロンズ像が並ぶ「水木しげるロード」
最後に向かうのはガイドブックなどにも必ず登場する境港の定番観光スポット「水木しげるロード」です。夢みなとタワーからは車で13分ほどでアクセスできます。
水木しげるロードは、漫画「ゲゲゲの鬼太郎」の作者である水木しげる先生が境港の出身であることから、作られたスポットです。具体的には境港駅から水木しげる記念館まで続く約800mの道を指し、177体の妖怪ブロンズ像が並ぶ通りです。
鬼太郎やねずみ小僧など漫画の中でおなじみのキャラクターがブロン像になった姿は、可愛らしい様子で鳥取観光の思い出を残す写真スポットにはうってつけです。道の両サイドには、妖怪の名前にちなんだ土産物店や飲食店も並び、食べ歩きやお買い物も楽しめます。
また夜になるとブロンズ像はライトアップが行われ、より一層妖怪の雰囲気が際立つ雰囲気を感じることができます。通りは大きくテーマに沿って5つのエリアに分けられており、どこのエリア何のブロンズ像が置かれているかは、水木しげる記念館の公式サイトで確認ができます。お気に入りの妖怪を探して足を運んでみてください。
水木しげるロード
住所:鳥取県境港市大正町
日本海沿いを横断し鳥取県を楽しもう!
1泊2日で鳥取県を楽しめる、おすすめの観光モデルコースを紹介しました。鳥取県は、美しい景色や日本海の美味しい海の幸と魅力荒れるスポットに溢れた都道府県の一つです。
2つの空港を有しているため、うまく利用すれば効率よく色々なエリアを見て回ることができるのもおすすめのポイントです。
鳥取県には今回紹介した以外にも、観光スポットがたくさんあります。その他の観光情報は、AVA Travelを合わせてチェックしてみてください!
元旅行会社勤務のトラベルライターです。プロならではの視点で全国各地の魅力やおすすめスポットを紹介しています。 国内・海外問わず旅行が大好きで、世界遺産やローカルフード巡りを楽しんでいます。旅行系の記事執筆を得意としております。