内子は「道後温泉」からも比較的近く、県内外からたくさんの観光客が訪れる人気の観光スポット。
今回は、せっかく内子を巡るならここだけは押さえておきたい「王道スポット」を厳選しました!
自然も歴史的要素も満喫できる1日モデルコースをご紹介します。
目次
内子ってどんなところ?
内子町は、江戸の昔から和紙とロウソクの産地として栄え、歴史的な建物や町並みが多く残っている地区。
道後温泉のある松山市からは車で30分(松山IC~内子五十崎IC)、特急電車で約25分。
内子駅からも徒歩数分で行ける観光エリアなので、ゆるりと日帰り散策にもピッタリ!
歴史や風土を感じながら、この土地ならではのゆったりとした空気感を楽しんでください。
内子【八日市護国】
内子と言えばまずはここ。八日市・護国の町並みを散策からスタート。
町並み保存地区では、住民や関係者以外の車の乗り入れは禁止となっています。
車の場合はまずは町営の駐車場(1日300円)へ。コインパーキングもありますが、こちらは定額なので時間を気にせず過ごせるのでおすすめです。
駐車場のすぐそばには「高昌寺」。大きな涅槃像(ねはんぞう)が目をひきます。こちらへの立ち寄りもぜひ。
町並みを歩く
歩いてすぐの八日市・護国の町並み。
ここは四国で初めて「重要伝統的建造物群保存地区」に選定された歴史あるエリアです。
約600メートルの街道沿いには、93棟もの特定伝統的建造物が並びます。
なかでも国内最大規模の製蠟(せいろう)業者だった本芳我(ほんはが)家の邸宅を中心に、上芳我(かみはが)邸、大村家邸と、いずれも重要文化財に指定されています。
白漆喰の壁や瓦屋根が美しく並ぶ町並みは、かつての繁栄を物語っていますね。
また、内子の町並みの魅力は、今も人の生活や暮らしが息づいていること。
人の営みとともにこの地区が守られて来た素朴さと温もりを感じられる素敵な場所なんですよ。
こちらは「町家資料館」。
江戸時代の町家を復元したもので、当時の家の構造や生活用具を展示しています。
ちなみにこの施設の奥には靴を脱いで上がるタイプの公衆トイレがあります。
ベビーシート等もあるので小さな子連れファミリーにはありがたい休憩ポイント。
伝統工芸に触れる
町並み内には、手仕事の拠点も。
竹細工職人の工房をはじめ、職人仕事を間近で見ることができます。
その中でも「大森蝋燭」は、内子にただ一つ残る和蝋燭の老舗。
昔ながらの伝統を受け継ぎ、現在は六代目が継いでおられます。
手しごとで一本一本丁寧に作り上げる過程を見ることができる貴重なお店です。
まっすぐと伸びる美しい蝋燭はもちろん、燭台もすごくかっこいい…!
【大森蝋燭屋】
住所:喜多郡内子町内子2214
電話:0893-43-0385
営業時間:9:00~17:00
定休日:火・金曜 ※不定休あり
同じく町並み内にある「うちこの和 手しごと職人の家」では、
木工品、手すき和紙、ギルティングなど様々な内子の工芸品がずらりと並びます。
実は私、この木製の鏡餅を友人や家族へのプレゼントに何度も購入しておりまして。
そして毎回めちゃくちゃ喜ばれます。
※木製の鏡もち。写真は(大)1,500円 ※価格は2023年11月時点
可愛いのに、安い・・・!なのに高品質・・・そして可愛い・・・!(すみません、取り乱しました)
内子産の木を加工して手作業で丁寧に仕上げられた製品に、思わず「安すぎませんか?」とスタッフさんに聞くと、
「作家さんには、もう少し値上げしてもいいんじゃない?って話してるんですけどね」との事。
当の作家さんは「喜んでもらえるから」と、当面このままの価格の予定なんだとか。
来てもらった人に喜んでもらいたいという職人さんの温かい想いが伝わります。
ちなみにこの施設では、木のおもちゃを作るワークショップも定期的に開催。
子どもたちにも人気ですが、大人も童心に返る企画となっていますよ。
そのほか、国指定の伝統工芸品である「大洲和紙」に金箔を融合させた「ギルティング和紙」も美しい内子の工芸品です。
道後「飛鳥乃湯」の休憩室や照明にもエントランスにも使用されています!
手に取るもよし、体験するもよし。
町並み同様、歴史と風土に培われてきた伝統工芸を思い思いに楽しんでください。
【うちこの和 手しごと職人の家】
住所:喜多郡内子町内子2899-2
電話:0893-44-7776
営業時間:10:00~16:00
定休日:火・水・木曜
体験:ぐい呑みづくり体験、手漉き和紙づくり体験(絵葉書など)(1,100円~)
※1週間前までに要予約
カフェに立ち寄り
観光地らしく、町並み保存地区には多くのカフェが点在しています。
地元でも特に人気な「シャルム」さんは、カフェ併設のパン屋さん。
天然酵母で作るこだだわりのパンのほか、曜日限定のドーナツもあり。
どちらのも売り切れ次第終了なので訪れる際はお早めに。
【Charme(シャルム)】
住所:喜多郡内子町内子2896
営業時間:11:00~17:00
定休日:火曜、第2・4月曜
暑い季節ならゲストハウス「内子晴れ」さんのかき氷もぜひ。
愛媛県産のフルーツを贅沢に使ったかき氷は絶品かつ写真映えも抜群です!
日によって提供できるかき氷が違うというのも、旬のものを味わう楽しみのひとつ。
【古民家ゲストハウス&バー 内子晴れ】
住所:喜多郡内子町内子3025
電話:0893-57-6330
ランチ営業時間:水曜~日曜11:00~15:00
定休日:月曜日・火曜日
以上、どこを切り取っても絵になるフォトジェニックな内子の町並みでした。
ちなみに、中秋の名月に行われる「八日市町並観月会」はとてつもなくおススメ。
ロウソクで栄えた町らしく、優しい行灯の明かりが町並みと美しく調和します。
この行灯は、地域の住民の方々が手作りで用意されていますよ。
さて次なるスポットは、町並み散策に続いて、そのまま徒歩で訪れることのできる「内子座」です。
絶対外せない名所【内子座】
創建100年を超える「内子座」は、国の重要文化財に指定されている現役の芝居小屋。
ほかの劇場にはない迫力や独特の一体感のある空間に、現在も音楽ライブやコンサートなど興行が打たれています。
歌舞伎俳優の市川海老蔵さんなど多くの著名人が公演を行っていますよ。
ぜひ桝席(ますせき)から見る公演を・・・!というところではありますが、公演がない日でも内部を見学することができるのでご安心を。
実際に花道を歩いたり、奈落(ならく)を見学したり、芝居小屋ならではの設備と江戸情緒ただよう独特の空間を楽しんでください。
付近にはこのような資料館もあります。お時間が許せばぜひ。
さて、ここまできたらお腹も減ってくるころなのでは?
そんな時は、地元民から観光客、はたまたキャンパーまで多くの人で賑わう人気の道の駅「フレッシュパークからり」へ。
内子の味覚を味わい尽くす【フレッシュパークからり】
保存地区から歩いていくこともできますが、特産品を購入予定なら車で行くのがおすすめ。
休日は駐車場に整備員さんが立ってくれているので、運転初心者にも安心ですよ。
入口部分は道の駅らしい産直市。採れたての地元野菜がずらりと並びます。
特に内子は、一年を通して何かしらの果物狩りを楽しめるほどのフルーツの産地!
柿、栗、梨、桃、ブドウ、リンゴ、キウイなど、旬の採れたてフルーツは一度は味わうべき内子の味覚です。
「箱で購入してそのまま配送」なんて光景もよく目にしますし、何を隠そう地元民の私も親戚に送るときはここに来ます。
売り場の奥には、そんな内子産の果物や野菜を生かしたジェラートも。
常時20種ほどが用意されているそう。迷っちゃいますね・・・!
さらに奥にはパン工房。
ここで焼き上げたパンと、内子産のもろみ豚を使用した「もろみ豚バーガー」も美味です!
ふわっと柔らかいバンズと甘辛い肉が・・・合わないわけない!
施設内のウッドデッキで召し上がれ。もちろんデッキから見える景観も素敵ポイントです。
からりのすぐそばを流れる「知清川」は、その名の通り涼やかな清流。
風が木々を揺らす音や川の水音に癒されながら、その土地の味覚を味わう贅沢をどうぞ。
吊り橋や川沿いを散策したり、夏には川遊びも楽しめますよ。
室内でゆっくり食べたい!という方には「レストランからり」も。全メニュー内子産野菜中心のサラダバー付きです。
さて、内子を巡る王道モデルコースいかがでしたか?
一日かけてのんびりと散策するにはピッタリの場所です。もちろん、そのまま内子で宿泊というのも◎。
シーン別・内子で宿泊ならここがおすすめ
人気の観光地なので、宿泊施設も多くあります。シーンや予算に合わせてじっくり選んでくださいね。
ゆったりとした大人旅には「オーベルジュ内子」。創造性豊かな食事が人気ポイントです。
家族やグループには一棟貸切り制でプライベート感たっぷりの「内子の宿 織」も素敵!
立ち寄りカフェとしても紹介したゲストハウス「内子晴れ」も、リーズナブルな価格で古民家宿泊を叶えられる場所。
フレンドリーなスタッフさんやゲスト同士での交流を楽しみながら、ふるさとに帰ったような内子のあたたかさを感じられるでしょう。
内子の夜の静けさや夜空の美しさ、盆地ならではの気候や景観などもぜひ体感してもらいたいと思います。
内子は旅のプラス1にも最適な場所
さて、歴史と自然を楽しむ内子の散策モデルコースはいかがでしたか?
道後温泉や大洲や宇和島といった観光地からも程よい距離で、中心部エリアに見どころがギュッと集まった内子は、旅のプラスワンに最適な場所。
とはいえ、このほか中心部のエリア以外にも内子の魅力スポットはたくさんありますよ!
じっくり時間をかけて巡る大人旅にも、フォトジェニックな女子旅にもぴったりの内子をぜひ楽しんでくださいね。
愛媛生まれ愛媛育ち。地元タウン誌の編集者として勤務後、子育てしながらライターとして活動中です。愛媛の東・中・南予地区の各エリアで10年以上在住しており、グルメから観光まで旬な情報を日々キャッチ。自然と体験をテーマに、足で探した愛媛の”使える旅情報”をお届けします♪