【世界一の持続可能な街】となった伊予の小京都『大洲』で大洲城に泊まる観光モデルコース!

大洲城で宿泊できる

愛媛県の南予地方にある人口約4万人の大洲(おおず)市はオランダの国際認証団体「グリーン・デスティネーションズ」による「世界の持続可能な観光地TOP100選」に2年連続選出。2023年には、ついに「Culture & Tradition(文化・伝統保全)」部門で世界1位に輝いたことから、世界から注目される街になったのです
この記事では、大洲にゆかりのある筆者が、最新情報を盛り込んで大洲への観光旅行のモデルコースを紹介します。
伊予の小京都とよばれる大洲を観光する際の参考にしていただけると幸いです。

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大洲が世界一に選ばれた理由

「グリーン・デスティネーションズ」が選ぶ「世界の持続可能な観光地TOP100選」とは、基準を満たした世界中の100の都市を毎年選出し、順位付けして発表するものです。2023年に「Culture & Tradition(文化・伝統保全)」部門で大洲市が世界一になった理由は、景観保全や文化財の保護などの観点で素晴らしい成果であると認められたからです

2010年代後半には、高齢化や空き家の増加、老朽化などの影響で市内中心部の城下町の景観を維持できなくなりつつありました。そこで、大洲市の地域DMO※であるキタ・マネジメントが中心となり、壊れかけた築100年を越すような住居を修繕する取り組みが始まり、数年をかけて町並みが保存されました。
空き家に店舗や宿泊施設が作られ、地元住民が積極的に城下町を残そうと努力をした結果、美しい風情のある伝統的な町並みが保存され、世界一に認められたのです。

※DMOとは、地域の多様な関係者を巻き込みつつ、科学的アプローチを取り入れた「観光地域づくりの司令塔となる法人」です。

大洲へのアクセス

伊予灘ものがたり

基本的には、車やバスで国道または高速道路を通って行くか、JR松山駅から気動車で伊予大洲駅まで向かうことになります。

松山空港からのアクセス

松山空港からリムジンバスで松山駅または松山市駅へ行き、JRまたはバスで大洲市を目指しましょう。空港周辺でレンタカーを借りて車で行くのもよいですが、一番のおすすめはJRの観光列車「伊予灘ものがたり」でおいしい料理に舌鼓をうちながら、綺麗な海を眺めて大洲へ行くことです。なお、「伊予灘ものがたり」の運行本数は少ないので、時間が合いそうであれば、ぜひ予約して乗車してくださいね。

JR

松山駅から、JR予讃線 宇和島行の特急(35分)または在来線(60~120分)で伊予大洲駅へ

バス

伊予鉄道松山市駅前から、宇和島バス(急行)で伊予大洲駅前へ 約60分

松山ICから松山自動車道で宇和島方面へ 大洲ICまで約60分
「大洲城」「臥龍山荘」「大洲まちの駅あさもや」周辺にアクセスする場合は、大洲南ICへ(約65分)

 

大洲観光で外せない見どころ

大洲市のおはなはん通り

大洲観光の見どころは、やはり城下町の風情を感じられる「おはなはん通り」周辺です。このあたりには、見どころやお店などがたくさんあります。

大洲といえば「おはなはん通り」

おはなはん通りにはなまこ壁の住居やお店、蔵などが立ち並び、江戸時代や明治時代などの歴史を感じることができます。

なお、「 NIPPONIA HOTEL大洲城下町」の隣にある、割烹料理店「いずみや」では、懐石料理・郷土料理・祝い料理・宴会料理などを味わえます。素敵な外観と内装は旅人に安らぎを与えてくれます。

いづみやの情報
住所:愛媛県大洲市大洲382番地
電話番号:0893-24-3034
営業時間:昼(11:00~13:30)、 夜(17:00~22:00)(LO:21:00)
定休日: 火曜日

 

大洲の建築美「臥龍山荘」

肱川と臥龍山荘

おはなはん通りから臥龍山荘へは徒歩で数分です。臥龍山荘は明治の豪商であった河内寅次郎氏が構想10年、4年の工期を経て完成させた数寄屋造りの山荘で、美しい日本庭園もあります。2011年にはミシュラン・グリーンガイド・ジャポン一つ星に認定されました

臥龍山荘からは、肱川の景勝地である臥龍淵や大洲城を眺望できるので、大洲の美しさを堪能しましょう。

臥龍山荘や内子、道後温泉観光についての関連記事も参照ください。

 

大洲で景色も楽しめる「大洲神社」

大洲にある大洲神社

臥龍山荘から徒歩数分の高台にある大洲神社は、パワースポットです。大国主命(おおくにぬしのみこと)と事代主命(えびす様)をお祀りしており、「福徳の神」「商売繁盛の神」「安産の神」として地元住民に愛されています。ドラマ「東京ラブストーリー」でロケ地になった場所でもあります。

大洲神社の情報
住所:愛媛県大洲市大洲神楽山417
電話番号:0893-24-3683

 

肱川の景勝地を楽しむ「大洲城下のお舟めぐり」

大洲を流れる肱川(ひじかわ)にはいくつもの景勝地があります。肱川の景勝地と肱川からの大洲城や臥龍山荘などの観光名所を眺望できるため、大洲の風景を堪能しましょう。1日5便、1周約50分の船旅で、7月から11月中旬までの期間に運行されます。
予約が必要なため、あらかじめ大洲観光総合案内所(まちの駅あさもや内)またはおおず赤煉瓦館でチケットを購入してください毎週、火曜日と木曜日は運休日です。

 

大洲の夏といえば「鵜飼見物」

岐阜県長良川、大分県三隈川のうかいと並んで、日本三大鵜飼に数えられる大洲のうかい。鵜飼漁法は古事記や日本書紀にも記載があり、伝統の漁法として続けられてきました。

鵜匠は烏帽子に腰蓑姿という伝統的な装束を身にまとい、巧みに鵜を操って、鮎などを捕獲。鵜が魚を丸のみするため魚体に傷がつかず、古くから天皇、貴族、大名などの献上品として重宝されました。

そして、大洲では、篝火を炊いた鵜匠船と客船の屋形船が併走するという「合わせうかい」という見せ方が生み出されました。「合わせうかい」では、間近で鵜匠の技と鵜が魚を捕るところを見学でき、迫力満点です。大洲の鵜飼が人気で予約がなかなか取れないこともうなずけます。6月1日から9月20日が催行期間です。
予約は大洲市観光協会の公式サイトなどで可能です。

大洲市観光協会の情報
住所:愛媛県大洲市大洲649-1
電話番号:0893-24-2664

 

大洲の秋といえば「いもたき」

「いもたき」は、大洲名産の里芋と油揚げ、こんにゃく、椎茸、鶏肉などの具材を醤油ベースのスープで煮込む、大洲市の郷土料理。大洲では、肱川流域の肥沃な土を活かし、江戸時代から里芋を栽培しており、現在は「伊予美人」というブランド里芋を作っています。
農家が河原で、収穫した里芋を鮎の出汁で炊いた「いもたき」を食べる風習があったことから、昭和40年頃に観光行事化されたのが、現在の「いもたき」です
今では「いもたき」は大洲市だけでなく、愛媛の秋の風物詩になっています

 

「大洲城」で城主を堪能する宿泊プラン!

大洲のシンボルといえば、やはり大洲城でしょう。2004年に天守が復元されたことで観光地として賑わいが戻った大洲城は、今、とても熱い観光スポットになりました

なんと、天守に宿泊できるのです。1泊110万円(税込)(2名料金、3名以上は別途追加料金が必要)で城主気分を満喫できる豪華で贅を尽くした宿泊プランとなります

キタ・マネジメントが総力をあげて大洲の発展のために作り上げました。これまでに40組以上が宿泊するほどの人気ぶりですが、110万円の価値がある体験と素晴らしいおもてなしを受けられることが理由でしょう。

1617年の城主である加藤貞泰が甲冑を着て馬に乗って入城するシーンを目前で観覧し、日本初となる「天守での宿泊」を体験できます。翌朝は、国の重要文化財である「臥龍山荘」で殿様御膳を朝食で食べるという贅沢を極めたプランです。

法螺貝の音色、鉄砲隊による歓迎の祝砲で迎えられる旅行客は、さぞかし感動することでしょう。入城後は、山鳥坂鎮縄神楽(やまとさかしめかぐら)や鵜飼(うかい)など大洲の伝統芸能や伝統行事を自由に選んで鑑賞できます(時期により、選べないものもあり)。

夕食は、大洲産、愛媛産の厳選素材を使った豪華な郷土料理を味わえます。

大洲キャッスルステイの情報
運営会社:バリューマネジメント株式会社
住所:愛媛県大洲市大洲888
問い合わせ電話番号:0120-210-289(受付時間 11:00~20:00)
実施期間:8月と12~2月を除く
1日1組限定、予約は宿泊日の2週間前までとなります。
松山空港または松山駅まで送迎もありますので、贅沢な旅を楽しめます。

翌日は、「おおず赤煉瓦館」や「盤泉荘」などの大洲の歴史ある建物を見学するのもおすすめです。

また、内子の町並みを楽しむのもよいでしょう。大洲と内子は古い日本の伝統家屋が立ち並ぶので、とても癒されますよ

内子観光モデルコースの関連記事も参照ください。

大洲や南予の観光モデルコースの関連記事も参照ください。

大洲のお土産なら「大洲まちの駅あさもや」

「大洲まちの駅あさもや」はおはなはん通り付近にあり、大洲周辺の郷土のお土産を購入できます。特に、大洲名物の菓子「志ぐれ(しぐれ)」「月窓餅(げっそうもち)」はぜひ食べて頂きたい逸品です。

大洲藩江戸屋敷の秘法菓子だった「志ぐれ」。参勤交代の折に大洲藩内に伝わったそうです。小豆と米粉や餅粉を混ぜ合わせて、セイロで蒸しあげた和菓子で、羊羹でもういろうでもない独特の弾力による歯ごたえが好まれます。大洲市中心部と大洲市郊外の長浜町に10店舗ある和菓子屋で製造されており、店舗ごとに食感や風味が微妙に異なります。

「月窓餅」の名前の由来ですが、大洲藩第2 代藩主加藤泰興公の大好物だったため、第3 代藩主泰恒公が泰興公の号「月窓」から「月窓餅」と名付けたと言われています。

「月窓餅」は、厳選した国産原料を使い、小豆こし餡を純国産わらび餅で包み青大豆きな粉をまぶした和菓子。口の中でとろける口当たりの優しさが特長です。

村田文福老舗の情報
住所:愛媛県大洲市大洲183番地
電話番号:0893-24-2359
営業時間: 9:00~18:00(無休)

まとめ|大洲で鵜飼やいもたきなどの伝統を楽しもう!

この記事では、大洲の素晴らしい魅力について紹介しました。季節により異なる伝統行事や楽しみ方があるので、四季折々で大洲を観光してみてはいかがでしょうか?

「いもたき」や「志ぐれ」はとてもおいしいのでぜひ食べてみてくださいね。

時間とお金に余裕があれば、キャッスルステイで大洲の歴史を感じる贅沢な体験をおすすめします

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