松森天満宮、本殿の神霊の宿る場所の周囲に木をめぐらした瑞籬(みずかき)と呼ばれる垣の欄間に中世職人風俗を彫刻し、彩色した鏡板をはめ込んだ30枚の職人尽です。
これは正徳3年(1713)、社殿の改修が行われた際に奉納されたもので、この彫刻にみられる職人風俗の描写は、歴史民俗資料として美術品としても価値があるものにも関わらず、吹きっさらしというところが不思議な文化財。
彫刻者は、御用指物師喜兵衛・同藤右衛門であり、下絵を描いた画家は不詳でありますが、当時の長崎奉行御用絵師小原慶山ではないかと考えられています。