1913(大正2)年、長崎を象徴する風景のひとつである稲佐山の麓、旭町に生まれた画家・須加五々道画伯の美術館です。居留地時代の洋館で伝統的建造物の南山手乙9番館を利用し、寄贈を受けた作品の中から約20点を展示しています。
水墨画の技術を基調に西洋美術の遠近法を融合させた独特の画風で、その作品は「新日本画」と呼ばれています。
1階には本画(原画)、2階には原画を忠実に複製した石版画・リトグラフが展示されています。
ヨーロッパで長く生活をし、中国をはじめ世界各国を歴訪した須加五々道画伯。世界に通用する絵画の創造を目指して活動を続けた日本を代表する画家として知られています。西欧でも高く評価される作品は海外でも多くの賞を受賞しています。
日本ならではの四季の移ろいや自然美、あるいは情緒豊かな静粛さが海外の人々を魅了するのかもしれません。日本人であることの喜びをしみじみと味わえる須加五々道の世界が館内いっぱいに広がっています。