永井隆記念館に隣接する如己堂は、永井隆博士の病室兼書斎です。
原爆で無一文となった浦上の人々やカトリック信者仲間達の厚意によって、博士のための新しい住まいとして建てられた2畳の建物です。博士はこの建物を“己の如く隣人を愛せよ”という意味から“如己堂(にょこどう)”と名付けここで晩年を過ごしました。
襲い来る白血病の病魔と闘い、寝たきりになりながらも必死に執筆活動に励んだ永井博士。
このわずか二畳の部屋の中から博士は、浦上の人々をはげまし続け、「ロザリオの鎖」「この子を残して」「生命(せいめい)の河」「長崎の鐘」などの小説や随筆を発表し、「この子を残して」は映画化、「長崎の鐘」はレコード化され、戦後の名曲として今に歌い継がれています。