日本に黄檗宗(おうばくしゅう)を伝えた隠元禅師の孫弟子、鉄心道胖禅師により創建された聖福寺。
大雄宝殿・天王殿・鐘楼・山門が国指定重要文化財に、石門・梵鐘・惜字亭(せきじてい)・黄檗三禅師次韻(おうばくさんぜんじじいん)が長崎市指定有形文化財に指定されています。
「鉄心の大鐘」として親しまれている梵鐘は長崎最大で、戦時中の金属回収を免れ現在まで残っています。
映画『解夏』のロケ地にもなった境内には、他にも数多くの見どころがあり、特に廃材の瓦を積み重ねてできた「瓦壁(かわらべい)」は目を引く造形美です。珍しさもあり絵画や写真の題材に使われるそうです。
そして、聖福寺方丈は、幕末に紀州藩と坂本龍馬率いる土佐藩(海援隊)との「いろは丸事件」の会談が行われた場所と言われています。そのことから、2020年に有志により「坂本龍馬像」が寄贈されました。これは坂本龍馬ファンには見逃せないところです。
その他境内には「ジャガタラお春の碑」「団十郎供養碑」「鉄心椿」などがあります。
現在、大雄宝殿、天王殿、鐘楼、山門の4棟は大規模修復工事中なので、拝観の際はご注意ください。